📘限界突破ゴールの、仮設定をします。スキル5、6内容の予習でもあります。本書でいう「限界突破ゴール設定」とは…
・自分の限界突破を促進する目的で実践する、ゴール設定のこと
・自分の限界をやすやすと突破している像(絵)を、ゴールに設定すること

の、どちらの意味も含んでいます。私が得てきた成果をもとに、限界突破ゴール設定(スキル5、6)のメリットをお伝えするなら…
・セルフイメージがゴールの自分と一致する
・自己評価が上がる
・加点評価の人間に近づく
・できる、という確信が増える
・引き寄せ現象

など。「自分にはふさわしくない」と感じる、いわゆる「高望み」な、「等身大を超えた」「高すぎる目標」などの壮大なゴール像を、意図的に選ぶようにしてきました。自分を実験台にしてきたからです。自分を変えるための賭けでもあり、高いゴールを志すなんて、半分は「渋々」でした。渋々の残り半分の気持ちは、本気で。やりたい、絶対やる、と思うものだけゴールとして設定していました。

「こんなゴール像(人物像)はスゴすぎて、自分には無理、こんなの自分じゃない」と、当初は感じていたゴールですが、実践をつづけてしばらくしたら「これは私のことだ」「これが、当たり前」という認識になってきました。

ゴール設定の「設定」は、「自分で決める」という意味です。

「できない、でもやりたい」 → 「やりたいならば、できる」という根拠のない仮説を持つようにもしてきました。仮説というより、ただの望みだったかもしれませんが、「できる」という確信度が少しずつ上がってきたから、不思議です。価値を体現(やりたいことができている)時間や、「今、ここ」を楽しむ時間も、以前より増えました。不機嫌や、精神的余裕がない時間が、全然ないわけではありません。でも、総じて自己評価は高まりました。達成までのプロセスが、苦痛ではなくご機嫌な記憶として蓄積し、ポジティブな感情量が増えて、「加点評価」の認識が増えてきました。もともとは、やる前から諦める癖があったのが、必要な準備をしつつモチベーションを上げる選択ができるようになりました。意志の力で頑張るのではなく、モチベーションを溜めていき、自然と行動したくなるまで待てば良いのです。気が弱く愚痴っぽいところもあったのが、愚痴らなくもなった。「全て、自分で決める」と決めてから、自分以外の人間への不満も減ったように思います。

愚痴も不満も、今後ゼロにする心積もりです。ですが、決意とは、甘えや無知が残っていれば、またすぐにグラグラに揺らぐもの。ブレても、余裕がなくなっても、その都度「決め直し」をしています。目標を持つにも、上にはさらに上の世界があり、ゴールを更新するため勇気をふり絞らなければいけないことは多いものの、決めてしまえば後から結果がついてくる。だから、やめられない。今も、マイペースですが、セルフイメージを更新しつづけています。

一時、セルフイメージ変更の反動で悪化したように見えた人間関係は、今は平和な状態へ着地しています。以前よりも、加点評価の目でまわりの人を見ている認識があり、嫌いな人は減り、関係性が整っています。

前述したように、限界突破ゴール設定は、文字通り「自分の限界をやすやすと突破している像(絵)を、ゴールに設定する」という意味です。

一般には、ゴールが高すぎると、プレッシャーも強いもの。だから「ゴールはちょっと頑張って手が届くレベルにせよ」、といった指導法もありますが、本メソッドは少し趣旨が違います。本書のメソッドでは、設定するゴールの規模にモチベーション量が比例します。だから、モチベーションを増やす手段として、大胆なゴールをイメージすることをおすすめしています。

方法は、Have toの要素を入れないゴール設定。

やりたいことの対象や範囲、すすめるペースや、成長に向けどれくらいの負荷にしたいか?まで、自分で決められます。習慣にできると、挑戦度合いを、自分のさじ加減で徐々に上げられるようにもなっており、成長の実感が持てるでしょう。

スキル6では、未来の記憶をつくり再現(アファメーションを活用)できるようにします。

スキル1~6実践の回転が重なり、うまくいけば、「引き寄せ」と呼ばれる現象を目にするようにもなるでしょう。「こうなったら、次はこうなる」「こうしたら、これができる」という、良いパターンへの確信する瞬間が、増してくるものと思います。引き寄せの認識が増えたら、「予測と結果」「期待と結果」が一致するようになったということ。

本書が目指す「結果」とは、数値目標や、他人からの承認など外部目標のことではありません。自分の「過去、現在、未来の達成の確信」のことになります。

一方の、限界突破ゴール設定のデメリットの説明です。
・効果がゆっくり
・変化=悪化という早合点
・変化=危険という勘違い
・潜在意識を変更する労力と手間

本書のスキルは54ステップもあり、シンプルですか?と聞かれれば、「はい、そうです」とは言い切れません。

スキル実践で自己評価は上がり、行動力も自然な形で上がっている、という認識になっていくものと思いますが、「激変」はなく、変化のスピードはゆっくりです。リバウンドなしの着実な変化、という意味なら、スキルが習慣化され「成果を出せる自分に変わった!」と「わかる」までに、10ヶ月~3年必要です(実践の頻度にもよります)。過去の「うまくいかない自分」にリバウンドを繰り返し、変われないまま10年経つのか、3年かかって「うまくいく自分」に変わるか、のどちらかです。

夢やゴールは、イメージするためではなく、行動するためにあります。でも、行動が「起こる」理由は?…といえば、シンプルでも単純でもないのが実際です。空腹→食べる、という単純に見える行動も、裏では、膨大で複雑な無意識の営みがあります。シンプルで単純な方法で、テンションは上がってもモチベーションは上げられません。

生命は安全や安定を保ちたいので、変化しようとすれば即座に「元に戻ろう(戻そう)とする本能」が働くもの。安全を壊しかねない変化は、ただちに打ち消して、元へ(元のセルフイメージへ)全力で引き戻そうとします。すると、スキル実践で起こった良い変化に気づきながらも、「嬉しい!」と同時に「危険だ」「悪化だ」という早合点も起こることがあります。「嬉しい!と同時に」ならまだ良い方で、嬉しい!が全然なくて「危険だ」「悪化だ」の判断だけが起こることも、あります。無意識は、何が何でもあの手この手を使って、元の自分に戻そうとしてきます。

変化を察知して、身近な家族や友人もなんだかんだと邪魔をしたり足を引っ張ってくるなら、その人たちにも、上記のような早合点が起こっています。本人も無意識で、あまり自覚がありません。危険ではなく良い変化が起ころうとしている、なんていう認識も、もちろんなし。関係が悪化したように見えるとか、身近な人の反応にも違和感が出てきたら、むしろスキルが機能している証拠なのですが。人が、より良さへ向かって変化するのは、良いこと。良い方に向かって変化したせいで、本当に不都合や不利益を被る人がいるとしたら、それはその人自身の問題でもあります。

本書の方法によって起こった「変化は危険」という認識の多くは、勘違いです。ですが、前述したように、自分だけでなく無数の人の成功や幸せまでも含んだゴールになっているか?のチェックは、常に必要にはなります。

「無意識vs意識」に綱引きをさせれば、無意識が圧勝するのが普通です。

無意識は、生命活動など、巨大で複雑な情報処理を自動でやってのける位なので、意識よりも能力は高いし、力も強い。だから、表面意識だけで激情を制御したり、ネガティブ思考を止めたり、行動傾向を変えるのは難しいのです。強大な潜在意識でも、イメージや言葉など順序だてて意識化する手順を踏めば、プログラムをほんの少しだけ変えることができます。それが本書のスキルに含まれています。

本書の目的のひとつであるアファメーション活用は、意識も無意識もどちらも動員して、ゴールを達成しやすい思考、感情、行動へと整えるツールです。

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