この記事でわかること:「自分で決める」から、モチベーションが向上する

この記事の要点は…

  •  ゴールの領域を広げれば主体性につながる
  •  本音を大事にすれば、モチベーションは枯れない
  •  ゴールに妥協せず、もっと多くを望んでいい

結果が出やすい人

5つ目の応用です。

第1章で、「結果が出やすい人は自分へも他人へも加点評価ができる人」と定義して、下記のような特徴を挙げました…
・フットワーク軽く、地に足が着いている
・自己評価が高く、達成のプロセスを楽しんでいる
・ゴールを持ち、自分のペースを守る
・理解者や協力者がまわりにいる
・自然体でリラックスしている

認識、思考、感情、行動が「自分のやりたいことや、ゴールの価値」に向かって一致していて、モチベーションが保たれ、行動もつづきやすい状態のことです。

アファメーションの活用で、未来のゴールがより身近になり、モチベーション活性に役立ちます。達成の瞬間を目指すだけでなく、成長や学びのプロセスそのものが楽しい、という体験になるものと思います。

自分の価値基準を体現できていると、物事の優先順位をつけられるようになり、周囲を尊重しつつ、自分のペースを保てるようにもなるでしょう。大きな成果に固執することなく、地に足をつけた小さな行動を積み重ねられるようになり、本音と建て前など自己矛盾が減るため、人間関係もより良いものになっていくでしょう。

その頃には、「自分にはできる」「できている」「未来もできるはずだ」という自己評価が、今よりも多くなっているはずです。また、他人への評価も高くなるので、誰かを応援するのも、応援されるのも、もっと自然にできるようになっているかもしれません。

自分で決めたゴールがあり、他者を良い意味で巻き込みながらゴールに対して加点評価ができ、達成への段取りも楽しく、認識/思考/感情/行動がゴールに向かって一致する状態は、本メソッドが目指すことです。

360度自分で決めると、「お宝」が

結果の出やすさを支えるもうひとつの要素は、ゴールを360度自分で決めることです。

「これ以外は、自分の仕事や役割ではない」と思い込んでいることがないか、一度整理してみましょう。たとえば…
・今はほかの誰かがやってくれるから、自分はやらなくて済んでいる
・でも、本当は自分もやった方が楽しく、喜びかもしれない
・できた方が、人生が豊かになるかもしれない
・それが自分だけでなく、周囲の人にもプラスになるかもしれない

こうした可能性を考えずにいると、新しい経験や出会いの機会を逃しているかもしれません。それは損です。「やりたい」「関わりたい」気持ちがあるなら、その領域をゴールの範囲に加えてみましょう。やることはシンプルで、「ゴールに決めて、イメージに加えるだけ」です。

結果に対して効率だけを考えるなら、人に任せた方が良い場合もありますが、ここで言いたいのは「マインドのお話」です。無関心で「自分には関係ない」と決めつけ、無視してしまうと、その領域にある価値を放置することになり、もったいないことです。

この決めつけには、思い込みや情報不足が関係しています。「そこにお宝(価値)が眠っているかもしれない」という前提を持つだけで、変化のきっけかが生まれます。その方がずっと良い選択をしやすくなるのです。少し意識を変えるだけで、その先の結果が変わるかもしれないのです。もし、自分の本音とズレている部分があるなら、うまくやっているつもりでも、実は本質的な価値から遠ざかっている可能性があります。

ゴール設定は「素の自分」から始める

「素の自分」に向き合うだけで始められるのが、ゴール設定です。

次のことが体験として理解できてくると、本書をさらに活用できるでしょう…
・より良い価値へ向けたゴールを設定しつづける
・ゴールの抽象度を上げつづける方向を目指す

個人が「より良さへむけた価値」を追求すると、それが他人や社会、地球のためにもつながるため、ゴール設定はポジティブで清く正しい良い行動になります。

ゴールの抽象度を高めるためには、抽象度の高い人の話を聞く、本を読む、実際に体験したりを積み重ね、体系的な知識を広げ網羅していくのが近道、ともお伝えしてきました。

私たちは、生まれたときから「ヒトを真似ることで人間になった」ので、さらなる成長を目指すなら、同じ方法を活用するのが合理的です。ただし、単に権力の顔色をうかがうだけでは、自分らしさからは遠ざかることになります。そうすると、動きが鈍くなり、納得感のある結果を得るのも遅くなってしまいます。

妥協せず、ポジティブなゴールを設定しよう

どの時点でも、「やりたいこと」には白黒をつけ、ポジティブなゴールを人生の広い視野で設定しましょう。

こんな人はいないでしょうか…
・仕事中はモチベーションが低いのに、遊びに行くと別人のように元気になる
・上司としては尊敬できないが、趣味では超人的な才能を発揮する

よくある話ですが、どこかの分野で結果を出せる人は、ほかの分野でも結果を出せる可能性が高いものです。

自分は「これでいいや」と妥協していないか、もう一度チェックしてみましょう。本気を出さない理由があるかもしれませんが、もっと多くを望んでも良いのです。

逆に、仕事で優れた結果を出している人が、実は無趣味で悩んでいることもあります。夢中になれる趣味は、たまたま、まだ見つかっていないだけかもしれません。多くの場合、すでにやってきている、とか実はいつもやっているのに「当たり前すぎて気づいていない」「無意識すぎて発見していない」という状況ではないでしょうか。子どもの頃、何が好きだったかを思い出してみましょう。

苦手意識にも挑戦

多方面で卓越的な結果を出しても、特定の分野だけ大の苦手、という人もいるかも知れません。

苦手で不得意なことがあっても「得意を伸ばせばそれで良い」という考えもありますが、セルフコーチングでは特に、それが良いとも悪いとも言いません。

ただ、不得意というより「苦手感」とか「苦手意識」の問題なら、セルフコーチングを実行して「価値が突き抜け最高に到達して、溢れてしまって、横にまで広がったその結果」→「苦手を克服したい!克服が楽しい!と自発的に思える」ようになる可能性は、あります。苦手感や苦手意識がセルフイメージを下げている原因であるなら、「克服のためのモチベーションや行動が自然に湧いてくる」こともあるでしょう。ゴールを高めつづけて、自分の限界を自然に広げるのが本メソッドの趣旨です。

自分で自分をリードできる

誰かの背中を追いつづけるだけでは、自分らしい価値は見つかりません。大切なのは「自分で自分をリードする」ことで、それも本書の趣旨になります。「自分を最愛の人として真摯に向き合って、大切な時間をポジティブで生産的な選択に使い、行動しやすい環境をつくる」それが、成長、達成、学びのプロセスを楽しむ生活になります。

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