📘長期的な視点で、大まかにゴールのテーマを定めていきましょう。ゴール設定の目的は、自分の限界を突破することです。本メソッドでは、設定するゴールが高ければ高いほど、大きければ大きければ大きいほど、遠ければ遠いほどモチベーションにつながる、と考えています。
限界突破ゴールを決める方法の1つ目は、夢の深掘りです。ポジティブな夢や目標について、自問自答の時間をつくりましょう。
突然ですが、こんな経験はないでしょうか?例えば、あなたが車の購入を考えているとします。「SUVがいいな、今どんな車種が人気だろう?」と意識して外を歩くと、道すがらやたらとSUV車が目に入ってくる。「PCがすっぽり入るバッグが欲しい」と考えれば、道行く人の持つビジネスバッグばかり目に留まる。あるいは、レストランで食事中、興味のある話題だけは、遠くの席の会話でも、自然と耳に入ってくる。
これは、物欲こそゴールです、と言っているわけではありません。形のない抽象的なゴールであっても、自分の興味/関心に関連することは、目や耳が勝手に情報を拾うのです。意識しなくても、関係のあることは、聞こうと思わなくても聞こえるし、見ようと思う前に見えているのです。
これには、脳のしくみが関係しています。脳は、投げかけられた問いに対して白黒つかない状況を嫌い、アンテナを張りつづけるからです。そして、答えが見つかるまで、自動的に情報を集めつづけるのです。だからこそ、本音(夢、欲望、野望など)を深掘りするには自問自答が役立ちます。
セルフコーチングでは、自分が出した答えを査定する人はいません。不特定多数の他人の夢や希望を一緒に叶えるようなスケールの大きいゴールを設定するほど、自分の幸せも増えていきます。自分との対話の時間は、地味に思えるかもしれませんが、価値観を活性させる最初の一歩です。
ポジティブな問いを自分に投げかければ、脳は全方位にアンテナを張ります。欲しい車や欲しいバッグが目に入るように、レストランで自然に聞こえる会話のように、自分の「望み」に沿った情報が見えやすく聞こえやすい方に認識がずれる。結果として、本音を深掘りでき、視野の広がりも変わっていきます。
本質的な質問を、継続的に自分に投げかけることが大切です。
日々意識するなら、数日〜数ヶ月間に渡って必要なヒントが集まり、年単位で積み重ねればゴールはさらにパワーアップします。モチベーションの起点も、この作業にあります。
今、答えを考えてほしい質問が7つあります。
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質問1 子どものころ、なりたかった夢は?
その夢が実現した「その先」に、本当は、さらに何を実現したかった?
質問2 リスクなしに何でも叶うとしたら、どんなことを実現したい?
質問3 自分にとって超ポジティブな理想の世界とは?
(どんな人々/コミュニティ/社会/地球/銀河系/宇宙と、どんな関係性を築く?)
質問4 宝くじで年収(手持ち資産)の1000万倍手に入れたら、どんな使い方をする?
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どれぐらい本気で真剣に向き合うかによって、「答え」の体験の深さは変わります。もし「それが本当に現実にできるとしたら?」という前提で考えたらどうでしょうか?心から望むポジティブな方向へ、白黒はっきり答えを出してみましょう。ゴールが曖昧なら、どんなに確実な方法をとっても、辿り着く結果も曖昧です。
直感的に思い浮かんだ最初の答えは、意外と正しいことが多いものです。ただし、答えは一つである必要はありません。脳の習性を活かし、興味/関心/夢/欲望/野望などに関するヒントを集めつづけた先で、それをゴールにする決断が必要になります。実際には、どんなに勇気の要る大きなゴールでも「決断」まで必要なく「選ぶ」だけで良いのですが。
本当にやりたいかどうかの気持ちを確認したら、「どうやるのか?」「できるかどうか?」は一旦置いておき、本気度100%で「やると決める」だけ。「やる」と決めた後で自分らしい方法や手段が見つかるものなので、「決める」のが先になります。
誰かがうまくいった方法が自分に合うとは限らず、昨日うまくいった方法が今日うまくいくとも限りません。世の中の発見のほとんどは、偶然から生まれています。だからこそ、試行錯誤が正解。できるかどうか?はやってみないとわかりませんが、やらなければ後悔が残ります。やってみれば新しい発見や次のゴールにつながります。いずれにしても、どうやるか?や、できるかできないか?は「やる、と決めた」後に、ついてくるお話です。
「◯◯したい」では、ゴールにはなりません。〇〇したい、は願望であって、まだ達成も完了も「今できていない」「今後もできないかもしれない」など曖昧な状態です…
・否定
・疑い
・思い込み
など、どうせ無理/できるわけがないといった思いが混ざっているかもしれません。「やりたいこと」「本当に手に入れたい」なら、白黒はっきり決めることが重要です。ゴールにする、とは、優先順位一番のテーマにするということ。手に入れる、自分にふさわしい、と腹を決める。決意が揺らぐなら、何度でも決め直せばいいのです。
決めるまで、好きなだけ時間をかけても構いません。ただし、「決められない」「勇気がない」という場合は、それを課題にしてスキル1と2を活用すれば、時間を節約できます。
大人になると、未来どうなりたい?と問いかけてくれる人がいなくなります。誰かに聞かれなくなると、考えなくなり、やがて興味/関心/夢/欲望/野望に関する記憶は薄れます。そうすると、本音や本心が埋もれ、可能性/能力/モチベーションまでもが休眠します。
だからこそ、自分で自分に問いかける機会をつくることが大切です。
自問自答は、自分らしさを取り戻すきっかけになります。より本質的な「答え」を求めつづけることで、チャンスにも気づきやすくなります。普段から、自分のポジティブな本音へ向けて質問を投げかけることを意識しましょう。
「そんなの無理」「できるわけない」「自分にはふさわしくない」など否定的なジャッジをせずに答えを探ることで、望むゴールが見えてきます。
残り3つの質問です。
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質問5 何をするために生まれてきた?
質問6 もし一年後の今日、自分がこの世から居なくなるとしたら、今から何をする?
質問7 この世を去ったあと、墓石にどんな人だったと刻まれたい?
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気に入った質問にだけ答えても構いませんが、すべてに答えることで得られることは大きくなります。今すぐ実行するには、ハードルが高めの答えが出るかもしれませんが。
明日も生きている保証はどこにもありません。だからこそ、今ここでゴールに決めても良いのです。決めたとしたら、明日からの結果に差が出てきます。Want toでないなら、なにも決める必要はありませんが、「もっとできるはずだ」「本当はそうしたい」などの気持ちがあるなら、それをゴールに設定しましょう。
ここにはない質問集を、自分で追加するのもおすすめです。
全ての質問のうち、3つ以上の答えを出したら3-1に記録しましょう。
今後も、「良質な質問」を普段から意識し、強いゴールへと育てていきましょう。寝る前、入浴時などの「ながら時間」に実践するのがおすすめです。