📘反対語の状態「1-3を達成した自分」の具体的な姿を、イメージとして思い描いてみましょう。1-3が実現しているとしたら、それはどんな姿でしょうか?
たとえば1-1が「仕事が憂鬱(例)」だった場合、反対語1-3は「仕事が爽快だ」でした。このステップでは、例の場合「爽快に仕事をしている/できている自分」の姿を思い描きます。こんな絵や映像が思い浮かぶかもしれません(例)…
・「爽快だ」と言わんばかりに、明るい表情の自分の姿
・ガッツポーズを決め、達成感に満ちている自分の姿
・楽しそうに、笑顔で仕事に向かっている自分の姿
つまり、「反対語の状態を体現している、ある瞬間の自分の絵(映像)」を思い浮かべるのがこのステップですることです。
脳は、記憶の貯蔵庫にある素材を組み合わせ、自動的に絵や映像を生成します。どんなイメージが浮かんできても「これは違うのでは」と判断したり、「合っているのかな」と分析したりせず、浮かんできたままを素直に観察することが大切です。
そして、次のような視点を参考に、絵(映像)の情報を1-4に記録します。
・自分はどんな場所にいるか?
・呼吸のテンポや深さはどうか?
・雰囲気や空気感は?
・どんな服装をしている?
・表情はどんな様子?
・姿勢や動作にどんな特徴がある?
[1-4]
これらのポイントを意識をすることで、ぼんやりだったイメージが少しずつ鮮明になっていきます。
また、浮かんでくる絵(映像)は、「はるか先の遠い未来」ではなく、「近い未来の自分の姿」かもしれません。重要なのは、「推測」や「こうあるべき」とは考えず、今、自然に浮かんできたものをそのまま受け取ることです。見えたまま/聞こえたまま/感じたままを、1-4にメモしましょう。できるだけ沢山の情報を明確にできるほど、プロセスとして効果的です。
(補足:
私たちは、普段から無意識に「イメージする力」を活用しています。たとえば…
・明日の予定を思い浮かべる
・過去うまくいった場面を思い出す
・週末の旅行を想像する
など、私たちは常に頭の中でイメージが再生され、そこから感情が生まれたり、連想をしたり、心のつぶやきが伴ったりとなかなか複雑な活動です。普段は無意識ですが、本書のスキルではそれを「順序立てて」「意識的に活用する」、というだけの違いです。本書のスキル自体は、複雑ではなくひとつひとつは簡単です。ただし、全体で54ステップあるたえ、初めての方は、少しボリュームを感じるかもしれません。中断しても再開しやすいよう、都度メモをとりながら進めることをおすすめします。)
本題に戻りますが、課題を達成した(反対語の状態を実現した)自分の姿の絵1-4は、曖昧な絵(映像)でも大丈夫です。
課題1-1は、ネガティブな内容であるため、1-4でのポジティブな「(反対語)達成のポジティブな絵(映像)1-4」は、ぼんやりとした感覚になってしまうのです…
・おぼろげで頼りないイメージ
・吹けば飛んでしまうような儚い見え方
・ふわっとしていて掴みにくい雰囲気
など、はっきり想像しにくいと思いますが、まったく問題ありません。(むしろ、そのイメージをポジティブで鮮明にしていくこと自体が、この後のプロセスの目的でもあります。)また、1-4をイメージをしたとたんに…
・やっぱり無理かも
・でも、やりたくない
・何となく違和感
・嫌な気持ち
・不安だ
といったネガティブな反応があっても、ごく自然なことなので気にする必要はありません。
どうしてもイメージしにくい場合は、「達成した自分1-4は、どんな呼吸をしているだろう?」という視点から入ってみてください。呼吸に焦点を合わせると、身体の感覚を通して絵(映像)が自然に広がってくることがあります。