第4章:活用は即効性よりも確実さ
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自分にも他人にも優しい
妨害を上手に回避する
コーチは身近な先輩と自分
この記事でわかること:頑張らないゆっくり確実な変化
- 即効性ないため年単位の継続必要
📘 本書のスキルそれぞれに即効性がないわけではありませんが、自己変革や限界突破という意味での全体的な変化を実感するには、最低でも数か月から年単位の期間が必要になるでしょう。個人差や、スキル活用の頻度にもよりますが、目安は10ヶ月~3年です。
また、ゴール設定やアファメーションの効果は、主にが無意識の領域で働きます。視界が開けたように感じるいわゆるブレイクスルー的瞬間は、なくはないですが、多くの場合、薄皮を一枚ずつ剥いでいくような、「気のせいかな?」と思うような微妙な変化を感じながら進んでいくものです。
意識と無意識の間を行き来しながら、「評価」や「判断」の基準自体が徐々に変化していくためです。「古い自分」と「新しいゴールの自分」の間も往復しせめぎ合いをとおり過ぎ、最終的にゴール状態へと移行していきます。
例えるなら、梅雨入りの時期のようなもの。雨模様の日が増え始めても、正確に「いつ梅雨に入ったのか」は数日経ってからでなければ評価できません。変化がいつから始まったのかそれとも、まだ始まっていないのかは、時間をかけての自己評価が必要になります。
セルフイメージが高まった、という確信が持てるのは、かつては当たり前ではなかったことが、今では自然なものとなっていると感じたときです。たとえば、以前は動揺していた場面でも、今では冷静に対応できるようになったなど、何か、以前とは違う反応を自分がしていると気付く瞬間かもしれません。極端な例では、昔は飛行機に乗るとエコノミークラスが当たり前だったのに、今ではプライベートジェットが普通、と感じられるようになっているかもしれません。つまり、過去の自分を振り返ることで、どれだけ変わったかが分かるのです。
ただし、変化が進むにつれて、その変化が「当たり前」になってしまうため、日々の変化に気づきにくくなることもあります。そのため、数か月~年単位で定期的に振り返って評価することが重要です。最初は「気のせいかな?」と感じる程度の微妙な変化でも、後になって大きな差として実感できるでしょう。
また、以前との差を実感してうれしくなると、変化を急ぎたくなるかもしれませんが、焦る必要はありません。というより、急いでも変化の速さは変わらず、何よりも確実に変化を定着させる方が優先です。
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